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北欧の物価を比較|一番高い国はどこ?4か国を12日間旅して、払った金額と統計で比べた

最終更新: 2026-10-25 / 文・写真: TheYutake(ゆーたけ)

北欧は物価が高いと、旅の前から身構えていました。実際に4か国を12日間かけて回ってみると、一番高いと感じたのはノルウェーでした。ところが、統計で比べると、物価が一番高いのはデンマークでした。今回の記事では、北欧の物価を、統計と実際に払った金額の両方で比べながら、実体験とまじえて紹介していきたいと思います。

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北欧はどこからどこまで?5か国のうち4か国を12日間で回った

北欧は、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、アイスランドの5か国です。

日本の外務省も、この5か国を「北欧5か国」と呼んでいます[1]。

このうち、ノルウェー、スウェーデン、デンマークの言葉は同じスカンジナビアの言葉で、ほぼ通じるそうです。スカンジナビアと呼ぶときは、この3か国を指すのがふつうです。フィンランド語だけは、ウラル語という全く別の系統の言葉です。

この記事では、2025年の4月末から5月にかけて12日間で回った、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの4か国を比べます。

通貨も国ごとに違います。デンマークとノルウェーはそれぞれのクローネ、スウェーデンはクローナで、フィンランドだけがユーロです。

土地の形も、思っていたより違いました。スウェーデンは島と橋、ノルウェーは崖とトンネル、デンマークは平坦で自転車、というのが私の印象です。

水辺に建つ、尖塔を背にしたオレンジ色の大きな建物と、岸につながれた船
水辺の街ストックホルム

北欧で物価が一番高い国は?全体ではデンマーク、食品ではノルウェー

統計では、4か国の中で物価が一番高いのはデンマークです。

EUの統計で、家計が買うものの物価水準を比べると、デンマークは139.7、ノルウェーは128.6、スウェーデンは121.0、フィンランドは120.8です(2025年・EU平均=100)。

北欧5か国で一番高いのはアイスランドの173.5で、スイスの171.3よりも高くなっています[2]。

ところが、私が4か国の中で一番高いと感じたのはノルウェーでした。コーラは缶1本が300円、ボトル2本で695円です。これまで旅した国の中で、物価が一番高かったのはスイスで、その次がノルウェーです。

食品と飲み物に絞ると、順番が変わります。ノルウェーは131.2で、デンマークの120.2を上回り、4か国で一番高くなります(2024年)[3]。旅行中に毎日払うのは食べ物と飲み物なので、統計の全体の順番と、旅の体感がずれたのだと思います。

物価水準(2025年)食品・飲み物(2024年)
アイスランド173.5143.9
デンマーク139.7120.2
ノルウェー128.6131.2
スウェーデン121.0106.4
フィンランド120.8109.8
(参考)スイス171.3158.5
(参考)日本92.1—

北欧4か国を12日間旅した費用は?宿と移動を入れて約21万円

12日間で使ったのは、宿と移動を入れて、およそ21万円でした。

支払いはすべてカードで、12日間、現金は一度も使いませんでした。そのカードの記録を国ごとに合計すると、デンマークが約4.1万円(2泊)、ノルウェーが約8.2万円(4泊)、スウェーデンが約1.5万円(1泊)、フィンランドが約2.4万円(2泊)でした。これに、国と国の間の飛行機2本とフェリー1本の約4.5万円が加わります。

ノルウェーが多いのは、ベルゲンからフィヨルドの玄関口オーレスンまでの国内線(約14,000円)と、フィヨルドのフェリー(約5,250円)が入っているからです。

雪の残る険しい山に挟まれたフィヨルドを、フェリーの航跡が進んでいく
ヘレシルトからガイランゲルへのフェリー

一番差が出たのは宿です。同じドミトリーで比べると、コペンハーゲンとストックホルムは2,800円ほど、ヘルシンキは3,400円ほどで、首都は3,000円前後で泊まれました。ところが、ノルウェーのベルゲンは、ドミトリーでも6,200円で、さらに毛布の貸し出しに約840円かかりました。

ドミトリーではない宿は、もっと高くなりました。ノルウェーのガイランゲルの宿は、朝食のバイキングつきで1泊17,360円で、3か月の旅で一番高い1泊でした。ガイランゲルは宿の数自体が少なく、それでもこの周辺で一番安い宿でした。デンマークでも、世界遺産のステウンスの崖壁に行くために泊まったロズヴィという小さな町の宿は、11,137円でした。北欧では、首都よりも、フィヨルドや崖を見に行く地方の宿のほうが高くつきました。

マクドナルドで1回に払った額は、デンマークで約2,260円、スウェーデンとフィンランドで約1,540円でした。頼んだものは違いますが、バルト三国のタルトゥで払った約1,280円より、どれも高くなっています。

デンマークノルウェースウェーデンフィンランド
泊まった数2泊4泊1泊(ほかに船で1泊)2泊
使った額(国の間の移動を除く)約4.1万円約8.2万円約1.5万円約2.4万円
ドミトリー1泊2,756円6,200円(ほかに毛布代約840円)2,753円3,378円
個室の宿1泊11,137円(ロズヴィ)17,360円(ガイランゲル・朝食つき)——
マクドナルド1回約2,260円—約1,540円約1,540円
スーパー1回約880円(Netto)約1,420円(REMA 1000)約580円(ICA)約1,450円(Sマーケット)
博物館の入場料約2,520円(幸福博物館)約2,460円(ブリッゲン博物館)約1,720円(ノーベル賞博物館)約1,280円(スオメンリンナ博物館)

なぜ北欧の物価は高い?付加価値税は4か国とも25%以上

北欧4か国の付加価値税は、標準税率がどの国も25%以上です。

付加価値税の標準税率は、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンが25%、フィンランドが25.5%です。

食料品の税率は、国によって違います。デンマークは原則25%で、食料品も同じです[4]。ノルウェーは食料品が15%[5]、フィンランドは13.5%です[7]。スウェーデンの食料品の税率は、2026年4月から12%が6%に下がっています。ただし、レストランでの食事は12%のままです[6]。

ノルウェーで、飲食代が高い理由として聞いたのは、人件費と付加価値税、そして普段あまり外食しないことでした。地元の人も、レストランは特別なときしか行かず、基本は自炊だそうです。

人件費を削る工夫も、あちこちで見ました。ベルゲンで初めて券売機でチケットを買ったときは何も出てこず、チケットの情報は銀行のカードに結びついていました。フィヨルドの地域の公共交通機関も、ほとんどアプリとQRコードで乗れました。

集めた税金が何に使われているかは、北欧の幸福度のコラムに書いています。

北欧で物価が安い国は?外食を減らせば安く回れる

4か国の中では、スウェーデンとフィンランドの物価が比較的安いです。

統計でも、スウェーデンは121.0、フィンランドは120.8で、デンマークやノルウェーより低くなっています(2025年)[2]。

私が使った額でも、スウェーデンとフィンランドは1日あたり8,000円前後で、デンマークとノルウェーの半分ほどでした。

伝統的な食堂のカウンターに、ラップをかけたオープンサンドの皿が並んでいる。壁にデンマーク語の黒板と青いタイル
スモーブローの店のカウンター(コペンハーゲン)

ただ、どの国でも一番差が出るのは外食です。スウェーデンでは、伝統的なお店のミートボールが約4,000円だったのに対して、IKEAのミートボールは約770円でした。5倍以上の差です。デンマークでも、スモーブローの店では6,900円ほど払いました。

ノルウェーでは、5日間で食べ物に使ったのは5,000円ほどです。レストランで食べたのはベルゲンのバカラオだけで、あとはガイランゲルの宿の朝食バイキングと、地元の人も使う一番安いスーパーのREMA 1000や、パンで済ませました。デンマークでは、Nettoという犬のロゴのスーパーが安く買えます。

山の上から見下ろしたベルゲンの街と湾
歩いて1時間登ったフロイエン山からの眺め(ベルゲン)

移動でも節約できます。デンマークからノルウェーへは、ポーランドのグダンスク経由の安い便を選び、乗り継ぎで夜を越したので、その日の宿代はかかっていません。ストックホルムのアーランダ空港では、空港の駅から鉄道に乗ると空港料金がかかるので、いったんバスで郊外の駅まで出て、2,000円ほど安くしました。ストックホルムからヘルシンキへは約17,800円のフェリーに乗り、国境を越えるのと1泊を兼ねました。ベルゲンのフロイエン山は、往復2,600円ほどのケーブルカーに乗らず、歩いて1時間で登りました。

外食を毎日続けていれば、北欧の旅の予算はすぐに足りなくなります。

北欧と日本との比較

統計で比べると、北欧4か国の物価は日本の1.3〜1.5倍です。

同じEUの統計で、日本の物価水準は92.1です(2025年)。デンマークの139.7は日本の約1.5倍、ノルウェーの128.6は約1.4倍、スウェーデンとフィンランドは約1.3倍になります。

デンマークでは、日本なら100円ほどで買えそうなものが、スーパーで200円ほどで売られていて、体感では日本の倍ほどに感じました。統計よりも高く感じたのは、旅行中に払うのが、外食や飲み物のように、税金と人件費が上乗せされやすいものだったからだと思います。

日本の物価水準は、3年前の2022年にはEU平均より高かったので[2]、北欧が高く感じるのは、北欧の物価だけでなく、日本の側の変化もあると思います。

税率でも、北欧4か国の付加価値税の標準税率が25%から25.5%なのに対して[4][7]、日本の消費税は標準税率10%、軽減税率8%です[8]。

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北欧に関する、よくあるギモン

Q. 北欧で一番物価が高い国は?
EUの統計(2025年・EU平均=100)では、北欧5か国で一番高いのはアイスランドの173.5で、4か国の中ではデンマークの139.7が一番高くなっています。食品と飲み物に限ると、ノルウェーが4か国で一番高くなります[3]。
Q. 北欧の物価は日本の何倍?
家計が買うものの物価水準(2025年)で比べると、デンマークが日本の約1.5倍、ノルウェーが約1.4倍、スウェーデンとフィンランドが約1.3倍です。
Q. 北欧旅行の費用はどれくらい?
私は4か国を12日間で回って、宿、国の間と現地の移動、食事、入場料を合わせて約21万円でした。日本との往復の航空券は入っていません。首都のドミトリーは3,000円前後でしたが、ベルゲンのドミトリーは6,200円、フィヨルドのガイランゲルの宿は朝食つきで17,360円でした。
Q. 北欧で現金は必要?
私は4か国を12日間回って、現金を一度も使いませんでした。支払いはすべてカードです。ノルウェーのベルゲンでは、券売機でチケットを買っても何も出てこず、チケットの情報は支払った銀行のカードに結びついていました。
Q. 北欧で物価が安い国は?
4か国の中では、スウェーデン(121.0)とフィンランド(120.8)が、デンマーク(139.7)やノルウェー(128.6)より低くなっています(2025年)[2]。

この記事を書いた人

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ゆーたけ 世界遺産検定1級・中小企業診断士。世界72カ国以上、世界遺産180件以上を巡る。旅の記録をYouTubeでも発信中。

参考文献・出典

  1. [1] 外務省(2023)「上川外務大臣と在京北欧各国大使との昼食会」外務省 https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/we/dk/pageit_000001_00140.html
  2. [2] Eurostat(2026)「Price level indices (tec00120)」Eurostat https://ec.europa.eu/eurostat/databrowser/view/tec00120/default/table
  3. [3] Eurostat(2026)「Purchasing power parities (PPPs), price level indices and real expenditures for ESA 2010 aggregates (prc_ppp_ind)」Eurostat https://ec.europa.eu/eurostat/databrowser/view/prc_ppp_ind/default/table
  4. [4] Skattestyrelsen(デンマーク税務当局)(2026)「Get started on VAT」skat.dk https://skat.dk/en-us/businesses/vat/get-started-on-vat
  5. [5] Skatteetaten(ノルウェー税務局)(2026)「Value added tax」skatteetaten.no https://www.skatteetaten.no/en/rates/value-added-tax/
  6. [6] Skatteverket(スウェーデン税務庁)(2026)「Momssatser på varor och tjänster」skatteverket.se https://www.skatteverket.se/foretag/moms/saljavarorochtjanster/momssatserpavarorochtjanster.4.58d555751259e4d66168000409.html
  7. [7] Vero(フィンランド税務庁)(2026)「Rates of VAT」vero.fi https://www.vero.fi/en/businesses-and-corporations/taxes-and-charges/vat/rates-of-vat/
  8. [8] 国税庁(2026)「No.6303 消費税および地方消費税の税率」国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6303.htm
  9. [9] TheYutake(2025)「【🇩🇰デンマーク】北欧が暮らしとデザインで有名になった理由 コペンハーゲンとロスキレの大聖堂【世界遺産ひとり旅】vlog」YouTube https://www.youtube.com/watch?v=cOIQ8D771fw
  10. [10] TheYutake(2025)「【🇳🇴ノルウェー】世界で一番北の町がある国 ベルゲンのブリッゲン地区【世界遺産ひとり旅】vlog」YouTube https://www.youtube.com/watch?v=0RsOLIg0-14
  11. [11] TheYutake(2025)「【🇳🇴ノルウェー】北欧の自然の絶景 ガイランゲルフィヨルド【世界遺産ひとり旅】vlog」YouTube https://www.youtube.com/watch?v=uOqk8QwX5ls
  12. [12] TheYutake(2025)「【🇸🇪スウェーデン】1泊2日最安ルートで巡る北欧最大の国 ドロットニングホルムの王領地【世界遺産ひとり旅】vlog」YouTube https://www.youtube.com/watch?v=LNflcnnH2jE
  13. [13] TheYutake(2025)「【🇸🇪スウェーデン】死生観を表す神秘的な森林墓地 スクーグスシルコゴーデン【世界遺産ひとり旅】vlog」YouTube https://www.youtube.com/watch?v=NXj3A62P3sQ
  14. [14] TheYutake(2025)「【🇫🇮フィンランド】首都ヘルシンキ観光と歴史を象徴する島 スオメンリンナ要塞【世界遺産ひとり旅】vlog」YouTube https://www.youtube.com/watch?v=BXlclU5EdWA