IkigAI

せかいのずかん›ラトビア

ラトビアってどんな国?何があるか分からない国の、2つの世界遺産を巡った

最終更新: 2026-09-27 / 文・写真: TheYutake(ゆーたけ)

ラトビアは、バルト三国のひとつということ以外、正直ほとんど何も知らない国でした。ところが実際に行ってみると、首都リガにはアール・ヌーヴォー様式の建物がずらりと並び、田舎町には2023年に世界遺産になったばかりの旧市街がありました。今回の記事では、ラトビアがどんな国なのか、リガとクルディーガに何があるのか、そしてラトビア料理などを、実体験とまじえて紹介していきたいと思います。

ラトビアの基礎データ

首都リーガ
人口約185万人(World Bank Open Data(SP.POP.TOTL)・2025)
面積約6.5万㎢(日本のおよそ6分の1)(外務省「ラトビア共和国 基礎データ」・2026)
言語ラトビア語
世界遺産リガ歴史地区/クルディーガの旧市街(世界遺産一覧 yu-take.com・2026)

ラトビアを旅するゲーム

これから紹介するラトビアを、ゲーム形式で体験することができます。

ラトビアはどんな国?エストニアより大きいのに、存在感が薄い国

ラトビアは、ロシアの影響が今も色濃く残る、バルト三国の真ん中の国でした。

エストニア第2の都市タルトゥから、バスで4時間ほどかけて首都リガに着きました。

人口も面積もエストニアより大きいのに、存在感はエストニアより薄い、というのが正直な第一印象です。エストニアが洗練された都市という雰囲気だったのに対して、ラトビアは農業や製造業が盛んな国だそうです。

人口は約186万人で、首都リーガに約60万人が住んでいます。国民の3人に1人ほどが首都に住んでいる計算です[1]。

街を歩いていると、人の雰囲気が北欧系ではなく、ロシア系に近いと感じました。あとで調べると、人口の4分の1ほどがロシア系で、ロシア語をめぐって問題になることもあるそうです。

旧市街から少し外に出ると、エストニアよりもソ連時代の名残りが強く残っていると感じました。建物も、良くも悪くも古びて見えます。

市場では、トマトの種類が異常に多く並んでいました。そんなにたくさん置かれても、味はそこまで変わらないのではと思ってしまいました。

市場の屋台に、色とりどりのトマトやパプリカ、きゅうりが山積みに並んでいる
リガの市場。トマトの種類が異常に多い(リガ・2025年5月)

リガには何がある?3つの街並みと、アール・ヌーヴォー建築の通り

リガの歴史地区には、アール・ヌーヴォー様式の建物が350ほど残っています。

リガの歴史地区は、大きく3つのエリアに分かれています。昔ながらの街並みが残る旧市街、運河と緑に囲まれた新しい市街、そしてアール・ヌーヴォー様式の建物が並ぶ地区です。

旧市街の中心にあるリガ大聖堂は、バルト地域で最大の中世の聖堂だそうです。赤レンガ造りで、エストニアのタリンの雰囲気にも少し近いと感じました。

「三人兄弟」と呼ばれる建物は、リガで一番古い石造りの住宅です。15〜17世紀の建物が時代ごとに3軒並んでいて、建築様式の違いが分かる写真スポットになっています。

旧市街を囲む運河は、もともと城壁の周りの堀だったそうです。日本のお城の周りの堀と同じようなもので、今は公園として景観が残されています。

一番の見どころは、アール・ヌーヴォー様式の建物が並ぶ通りです。1900年代の初めには、リガはヨーロッパで最もアール・ヌーヴォー建築が集まった都市で、旧市街に約50、それ以外の歴史地区に300以上の建物があります[3]。

実物を見るのは初めてでしたが、装飾の数が本当に多く、作るのが大変だったのだろうと思いました。実際、建築のコストが高く、割と早く廃れてしまったそうです。

赤レンガの大聖堂の時計塔。手前に新緑の木と、白い窓枠の建物
リガ大聖堂。バルト地域で最大の中世の聖堂(リガ・2025年5月)
装飾の違う古い石造りの住宅が3軒並んでいる
三人兄弟。15〜17世紀の建物が時代ごとに並ぶ(リガ・2025年5月)
装飾の多いクリーム色の建物が両側に並ぶ通り。路肩に車が停まっている
アール・ヌーヴォー様式の建物が並ぶ通り(リガ・2025年5月)

クルディーガはどんな町?2023年に世界遺産になった田舎の旧市街

クルディーガは、首都リガからバスで2時間半ほどの、人の少ない田舎町でした。

クルディーガは、リガからバスで2時間半ほどの距離にあります。日本で言うと、東京から長野くらいの感覚です。

クルディーガの旧市街は、伝統的な町の姿がとてもよく残っている例として、世界遺産に登録されました[4]。登録は2023年と、まだ最近のことです。

日本で言えば白川郷のような伝統集落の扱いですが、旧市街に入っても人がほとんどいませんでした。ラトビアはEUに加盟してから、人がどんどん国外に出ていって、人口が減り続けている国だそうです。

町の近くに、ヨーロッパで一番幅が広いとされる滝があると聞いて、歩いて行ってみました。確かに幅は広いのですが、高さはほとんどなく、滝の定義を疑ってしまうくらいでした。

展望台に登ると、滝も橋も教会も町も、すべて見渡せました。周りは森ばかりで、林業も盛んなのだと思います。

一方で博物館は、Googleマップでは営業中となっていたのに、祭りの準備で閉まっていました。

石畳の坂道の両側に、色あせた壁の低い建物が続く
人のいないクルディーガの旧市街(2025年5月)
高さの低い滝が、川幅いっぱいに横に広がって流れている
幅は広いが高さはほとんどない滝(クルディーガ・2025年5月)
高台から見た川と、その向こうの森に囲まれた小さな町並み
展望台から見たクルディーガの町(2025年5月)

ラトビア料理は何を食べる?ライ麦のパイと、お湯を注ぐだけのそばの実

ラトビアで毎日のように食べられているのは、ずっしりと重いライ麦のパンです。

ラトビア料理は、見つけるのがなかなか大変でした。

一番代表的なのはライ麦のパンで、ずっしりと重く、主食として毎日のように食べられているそうです。個人的には酸味が強く感じました。

ライ麦の生地にじゃがいもとにんじんのペーストを詰めた甘いパイ、スクランドラウシスも食べました。ライ麦のパイは初めてでしたが、甘さ控えめで好きな味です。

スーパーでは、お湯を注いで5分待つだけの、カップ入りのそばの実が売られていました。日本ではそばは麺で食べますが、ラトビアでは実をふかして食べることが多いそうです。味付けはカップ麺のようにジャンキーでした。

ロングチップスという細長いポテトチップスも、とてもおいしかったです。私はエストニアとラトビアでしか見かけませんでした。

オレンジ色のペーストを詰めた丸いパイがトレーに並んでいる
スクランドラウシス。ライ麦の生地にじゃがいもとにんじんのペースト(クルディーガ・2025年5月)

ラトビアと日本との比較

ラトビアの人口は、この35年で3割も減っていました。

ラトビアの人口は、1990年の約266万人から、2025年には約185万人まで減っています[2]。

35年で3割ほどが減ったことになります。

同じ期間で見ると、日本の人口は1990年の約1億2,348万人から2025年の約1億2,337万人へと、ほぼ変わっていません[5]。

人がほとんどいないクルディーガの旧市街を歩いていると、こういう地域はこれからどんどん寂れていく一方なのかと、つい思ってしまいました。

それでも、日本とのつながりはあります。神戸市とリーガ市は、1974年から姉妹都市です[1]。

リガの運河が、日本のお城の堀と同じように、使われなくなったあとも景観として残されているのを見ると、古いものを壊さずに残すという点では、日本と近いところもある国だと思います。

ラトビアを旅するゲーム

ここまで紹介したラトビアも、ゲーム形式で体験することができます。

ラトビアに関する、よくあるギモン

Q. ラトビアはどこにある?
バルト三国の真ん中の国で、北にエストニア、南にリトアニアがあります。首都はリーガ(リガ)です。エストニア第2の都市タルトゥからリガまでは、バスで4時間ほどでした。
Q. ラトビアの言葉は?
公用語はラトビア語です。エストニア語はフィンランド語に近い言葉ですが、ラトビア語はヨーロッパ側の言語の系統です。人口の4分の1ほどがロシア系で、ロシア語を話す人も多くいます。
Q. リガの見どころは?
旧市街のリガ大聖堂と三人兄弟、旧市街を囲む運河沿いの公園、そしてアール・ヌーヴォー様式の建物が並ぶ地区です。アール・ヌーヴォー地区は旧市街から歩くと少し距離があるので、バスを使うと楽です。
Q. クルディーガへの行き方は?
首都リガからバスで2時間半ほどです。私は日帰りで行きました。博物館は祭りの準備などで閉まることがあるので、行く前に確認しておかなければ、せっかく行っても入れないことになってしまいます。

参考文献・出典

  1. [1] 外務省(2026)「ラトビア共和国 基礎データ」外務省 https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/latvia/data.html
  2. [2] World Bank(2025)「Population, total - Latvia」World Bank Open Data https://data.worldbank.org/indicator/SP.POP.TOTL?locations=LV
  3. [3] UNESCO World Heritage Centre(2026)「Historic Centre of Riga」UNESCO https://whc.unesco.org/en/list/852/
  4. [4] UNESCO World Heritage Centre(2026)「Old Town of Kuldīga」UNESCO https://whc.unesco.org/en/list/1658/
  5. [5] World Bank(2025)「Population, total - Japan」World Bank Open Data https://data.worldbank.org/indicator/SP.POP.TOTL?locations=JP
  6. [6] TheYutake(2025)「【🇱🇻ラトビア】何があるか全然分からない国の2つの世界遺産 首都リガと旧市街クルディーガ観光【世界遺産ひとり旅】vlog」YouTube https://www.youtube.com/watch?v=SJRrYnRFuHU